むにいざば慎み 口ぬ外出だすなよ んだしから又ぬ 飲みぬらなぬ
(むにいざばつぃつぃしみ くつぃぬふかんだすなよ んだしからまたぬ ふくみぬらなぬ)

意味:言葉は慎み軽率な発言はよしなさい。一度発した言葉を飲み込むことはできないよ。


故郷、西表島の教訓歌、でんさー節の一節にもある黄金言葉。
人の悪口や嫌がる事は言ってはいけません。一度たりとも言葉で人を傷つけてしまうと、その人は心に一生傷を負い、簡単には取り返しがつかないよ。
また、悪気がなくても、人を傷付けてしまう事もある。善かれと思って使った言葉でも、はかの誰かにとっては不愉快な言葉だったりする。
言葉は、それほど恐ろしいものだよ。ということ。
ただ、「頑張れ」や「ありがとう」「ごめんね」のように、たった一言で誰かを励ましたり幸せにしてくれる言葉もある。
それほど言葉の力は大きいもので、思いやりを持って考えて使いなさい。と昔の人は、黄金言葉に託して教えてくれた。
島の人達は、その黄金言葉をでんさー節に乗せ、「思いやりのある優しい人になるんだよ」と願いを込めて、子供たちに歌ってくれた。子守唄として。教訓歌として。
また言葉は、言うだけでなく聞くものでもある。何気ない言葉が、人生を変える大きな言葉だったりする。誰かの一言が、夢を叶える大きなヒントだったりする。同じ言葉でも、捉え方が大切だということ。一つの言葉が持つ意味。願い。思い。その言葉を受け入れる素直さ、感じ取れる優しさ。
やっぱり言葉は、言うにも聞くにも思いやりが大切なのだ。
優しい、思いやりのある言葉使いができるように。
思いやりのある言葉をしっかり受け止め、自分の糧にできる大きな人になるように。
優しい、思いやりのある「心」を持って欲しい。
 
 
 
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